院長が日々の雑感・つぶやきを投稿するブログです。
こんにちは、いっかくです🦄
皮膚科ではダーモスコピーという虫眼鏡のような機器を用いて、皮膚の状態を観察します。
内科医にとっての聴診器、というべき皮膚科医に取って必須の診察器具です。
ほくろ、脂漏性角化症(老人性のいぼ)、悪性黒色腫(メラノーマ)、基底細胞癌など、皮膚のできものの診断に活躍します。
それ以外にも、できものではない乾癬や疥癬などの診断にも有用です。
できものでは、実際には切除してみないと診断がつかない、ということも多いのですが、
見逃してはいけないものを見逃さないために、ダーモスコピーを使用して、皮疹の性状をしっかりと観察します。
そのダーモスコピーの最新知識を、
7月11日(日)12:30~17:00に開催された勉強会において、Webで参加しました。
ダーモスコピー、ほくろ、メラノーマについて世界を牽引されている先生方のご講演でした。
ダーモスコピーは、ほくろやシミをレーザーで治療する際にも必須の器具です。
「ほくろをほくろと診断する」
「シミをシミと診断する」
当たり前のことですが、この当たり前のことがとても大切で、かつ非常に難しいんです。
これを怠って、何でもかんでもレーザーをすると、万が一悪性腫瘍だった場合に大変なことになります。
ほくろ(シミ)かどうか、ダーモスコピーで完全に診断できない場合には、レーザーではなく、手術で治療します。
手術では採取した皮膚組織を病理組織検査で検査できますので、細胞レベルで悪性ではないかの確認が可能です。
今回のセミナーも非常に勉強になりました!
余談ですが、学問にも”政治”が関与することもお伺いしました😅
客観的に正しいことが正しい、とならず、自分(たちの学派)の主張が正しい、ということがあるようです。残念ながら。
それはともかく、
毎度同じことを言っていますが、日々知識をアップデートして日常の診療に生かしていこうと思います。
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