おむつで覆われた部分は、汗、尿、便などで常に高温・多湿の環境(蒸し風呂のような状態)で、皮膚のバリアが弱い状態です。
そこにおむつの摩擦や、おむつ交換のふき取り刺激、尿のアンモニア、便の酵素などの刺激で皮膚炎が起こります。
主に陰部や肛門周囲に紅斑、ぶつぶつ(丘疹)が生じます。びらんや潰瘍など皮膚がめくれて傷になった部分は、おむつ交換の際に痛がって泣くこともあります。
おむつかぶれと間違えられやすい症状として、おむつカンジダ症(乳児寄生菌性紅斑)があります。
カンジダ・アルビカンス(真菌:カビの一種)は消化管の常在菌なので、おむつ部分で増殖すると、おむつかぶれのように見えます。
顕微鏡で検査するとカンジダ菌が検出されますので、抗真菌薬のぬり薬で治療します。
おむつかぶれに、おむつカンジダ症を合併していることも多くあります。
その他、とびひ(伝染性膿痂疹)、あせも、おむつ部乾癬、亜鉛欠乏性皮膚炎、単純ヘルペスなどを生じることもあります。
子どもは、汗の腺の密度が高く、動きが激しく汗をかきやすいので、あせもができやすい状態です。かきこわすと、汗疹性湿疹になったり、感染を起こすととびひになることもあります。
汗が作られて皮膚の表面に出てくるまでに、汗が通る管(汗管)のどこで汗が溜まるかによって、
①水晶様汗疹(角層内に貯留)
②紅色汗疹(表皮内に貯留)
③深在性汗疹(真皮内に貯留)
に分けられます。
いわゆる「あせも」は紅色汗疹のことを指します。
顔、首、胸、背中、肘や膝の屈曲部分などによくできます。おむつをしている場合はおしりにできることもあります。
夏の高温多湿の環境で生じやすくなりますが、冬でも厚着や過剰な暖房で生じることもあります。
包帯、ギプス、湿布、絆創膏の部分に生じることもあります。
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