よく「脂肪のかたまり」と言われることの多い粉瘤ですが、実際は脂肪でできているわけではありません。本当の脂肪のできものは脂肪腫(しぼうしゅ)と言い、粉瘤とは別のできものです。
実際の粉瘤は、毛穴の入り口(毛包漏斗部)の表皮が増殖して大きな袋状になり、その袋(嚢腫)の内部に角質が充満しているできものです。
脂肪腫の他に、石灰化上皮腫(毛母腫(もうぼしゅ))、外毛根鞘嚢腫(がいもうこんしょうのうしゅ)、脂腺嚢腫(しせんのうしゅ)、皮様嚢腫(ひようのうしゅ)、皮膚混合腫瘍、平滑筋腫、転移性皮膚腫瘍などがあります。
粉瘤は良性ですが、できものですので時間とともにゆっくりと大きくなります。放置すると感染を起こし、赤く腫れ、痛みが出ることがあります。
当院では皮膚科としてはまだまだ普及していない最新型の超音波機器をいち早く診療に取り入れています。痛みがなく簡単に検査が可能です。
皮膚の上にゼリーを塗り、プローブ(端子)を当て、できもの内部の状態を観察します。超音波検査を行うと、粉瘤であればその特徴がはっきりとわかります。粉瘤の特徴的な所見ではない場合、その他のできものを疑う手がかりになります。
また、粉瘤の形・大きさ・深さなどの状態や、できものの周囲の血流の状況などを詳しく観察することができるため、手術をする際の参考になり、安全に手術行うことが可能です。
当院では、超音波検査を行い、粉瘤の状態を確認後に摘出を行います。
通常、粉瘤は痛くありませんが、放置すると感染を起こし、赤く腫れ、痛みを生じる場合があります。その際には抗菌薬を内服していただきます。
さらに、粉瘤がブヨブヨとして今にも破れそうな場合は、ご自宅で破裂して膿が出ると大変ですので、当院で局所麻酔後に切開を行い膿を排出します(切開排膿)。その際、なるべく再発を起こさないように可能な限り内容物を掻き出します。
切開後は、切開した傷が閉じるまで、塗り薬による処置を行い、定期的に通院していただきます。傷が閉じた後はしこり(硬結)が残りますので、ご希望により、そのしこりを後日切除させていただくことも可能です。
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