水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスに初めて感染すると水ぼうそうが起こります。名前のとおり帯状疱疹のウイルスでもあります。2014年10月1日から、生後12~36か月の間に2回の定期接種が開始され、水ぼうそうの患者数は減少傾向にあります。
症状は、頭を含め全身に赤い発疹が出現し、その上に水疱(すいほう:水ぶくれ)も生じてきます。時間がたつと水疱はかさぶたになります。次々と新しい水疱ができるので、水疱とかさぶたが両方見られることが特徴です。
1週間から10日で水疱は全てかさぶたになり治癒します。学校や幼稚園、保育園はすべての水疱がかさぶたになるまで休みましょう。大人が発症した場合は小児より重症になりやすいので、入院が必要なことがあります。
帯状疱疹は、加齢にともない増加し、特に50歳を越えると急激に発症する人が増えます。
50歳以上の帯状疱疹の発症率は年々高くなっており、80歳までに3人に1人がかかります。
水痘帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスが原因です。 このウイルスに初めて感染すると水痘を発症します。
水痘にかかった後、ウイルスは体の中に潜伏していますが、加齢・ストレス・過労などで免疫力が低下すると、体内に潜んでいたウイルスが再び活動をはじめ帯状疱疹を発症します。帯状疱疹の予防には、ワクチン接種が有効なことがわかっています。
身体の左右どちらか一方に、神経に沿って帯状に症状が出ることが特徴です。
頭や顔、体、手足など全身のどの場所にも症状が出ます。初めはチクチク、ピリピリした痛みが出ます。初めは痛みだけで帯状疱疹かどうかわからないことも多くあります。
その数日~5日後に痛みがある部分に赤い発疹や小さな水ぶくれが出てきます。発疹や水ぶくれが出てくれば帯状疱疹とはっきりわかるようになります。免疫が低下した方では、汎発疹といって、水ぼうそうのように全身に発疹が出る場合もあります。
水ぶくれはやがてかさぶたになり治っていきますが、重症の場合は皮膚潰瘍になり治るのに長時間かかる場合もあります。
通常、皮膚症状とともに痛みも徐々に治っていきますが、ウイルスによる炎症で神経がひどく傷つくとその後も痛みが長引く場合があります。
60歳以上、皮膚症状が重症、夜も眠れないほどの痛みがある、という人は痛みが長く残る可能性が高いため注意が必要です。
ウイルスの増殖を抑えます。重症化を防ぎ、痛みを長引かせないためにも、できるだけ早期に治療を開始することが大切です。
ウイルスの増殖は皮疹が出てから72時間がピークですので、できれば72時間以内に投薬が望ましいといわれています。内服薬は効果が出るのに2日ほどかかりますので、自己判断で増量や中断をせず、指示通りに内服して下さい。
帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬の投与が第一ですが、水ぶくれがジュクジュクする場合などには、ぬり薬を併用します。
痛みの程度により、痛み止めを内服していただきます。
痛み止めにも種類はたくさんあり、当院では症状に応じて1種類~複数の痛み止めを組み合わせて治療を行います。痛みが重症の場合には、ブロック注射のためペインクリニックをご紹介させいただく場合もあります。
帯状疱疹は、ワクチンで予防する時代です。
50歳になれば、できるだけ早くワクチンを接種しましょう。
2016年に50歳以上の方の帯状疱疹の予防に水痘ワクチンが適応拡大されました。さらに、2020年にはより効果の高いシングリックスの接種が可能になりました。2023年には18歳以上で帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる場合にも適応になりました。
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)に初めて感染すると水痘(水ぼうそう)を発症しますが、名前の通り帯状疱疹のウイルスでもあります。
帯状疱疹は、加齢にともない増加し、特に50歳を越えると急激に発症する人が増えます。50歳以上の帯状疱疹の発症率は年々高くなっており、80歳までに3人に1人がかかります。
帯状疱疹を発症すると、神経痛により痛みが長引く場合があり、特に高齢の方では、重篤な合併症や帯状疱疹後神経痛(PHN)をきたす可能性が高いといわれます。治療が遅れたり、重症の場合には、皮膚に潰瘍が生じて痕が残る、顔面神経麻痺・失明、排泄障害など重篤な後遺症が残ることがあります。脳炎で死亡する人も、高齢者を中心に年間15人程度います。
帯状疱疹にかかった人の30%では、帯状疱疹が回復した後にも神経痛が残ります。これは、ウイルスによって神経組織が壊れてしまうことが原因といわれます。この痛みは、1年以上続く人が約30%、中には7~8年も痛みに悩まされる人もいます。平均的には5年以内には痛みは和らぐといわれています。
ワクチンを接種することで、帯状疱疹の発症予防、重症化の予防、神経痛の長期化の予防、という効果があることが判明しています。
今後高齢化がさらに進むことが予測されている我が国では、高齢者では帯状疱疹の発症に加え、帯状疱疹後神経痛の発症リスクも高くなることを考慮すると、帯状疱疹発症や重症化予防に有用な選択肢として、50歳以上の方にはワクチンの接種を強くおすすめします。
乾燥弱毒生水痘 ワクチン 「ビケン」 |
シングリックス 筋注用 |
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種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
対象 年齢 |
50歳以上 | 50歳以上 (18歳以上※) |
用法 用量 |
0.5ml 皮下注射 |
0.5ml 筋肉内注射 |
接種 回数 |
1回 | 2回 ・50歳以上: 2ヵ月後に2回目 ・18歳以上※: 1~2ヵ月後に2回目 遅くとも6ヵ月後までに接種 |
予防 効果 |
50~60% | 90%以上 |
副 反応 |
接種部位の痛み、 発赤、かゆみ 3日~1週間で消失 |
接種部位の痛み、 発赤、 筋肉痛、 発熱、疲労感、 頭痛 3日~1週間で消失 |
料金 | 8,000円(税込) 初再診料:無料 |
22,000円(税込) 初再診料:無料 |
長所 | ・1回で済む、値段が安い | ・免疫が低下している方でも接種可能 ・予防効果が高い、持続期間が長い |
短所 | ・免疫が低下している方に接種不可 ・持続期間が短い |
・痛い ・2回接種が必要 ・値段が高い |
※:18歳以上で帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる者は1~2ヵ月の間隔で2回接種する
オンラインあるいは姫路市の保健センター・保健福祉サービスセンター窓口で申請し、4000円の助成券を持参しご来院をお願いします。
オンラインでの申請はこちら2週間以上あけると帯状疱疹ワクチンの接種が可能です。
つまり、最短では、新型コロナウイルスワクチンを接種した2週間後の同じ曜日に帯状疱疹ワクチンの接種が可能です。
2週間以上あけると新型コロナウイルスのワクチン接種が可能です。
つまり、最短では、帯状疱疹ワクチン接種した2週間後の同じ曜日に新型コロナウイルスのワクチンの接種が可能です。
シングリックスの場合、同時に接種が可能です。
帯状疱疹の予防接種をご希望の方は、
お電話でご予約をお願いいたします。
ご予約はこちら
【TEL:079-239-7716】
※自治体によりワクチン接種費用の
助成がありますので、
事前に各自治体へ問い合わせを
お願いします。
A1:「帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスです。水ぼうそうにかかったことのある人は、すでに体内にウイルスがいますのでうつりません。
水ぼうそうにかかったことのない乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性がありますので、小さなお子さまとの接触は避けましょう。
妊婦さんの水ぼうそうは重症化することもあるため、水ぼうそうにかかったことのない妊婦さんにも接触しないように注意してください。」
A2:「水ぶくれを破ると、ウイルスとは別に細菌が感染することあります(2次感染)。細菌感染を起こさないようにするためにも、患部を触らないようにしましょう。」
A3:「帯状疱疹は基本的に1回しか発症しないことが多いですが、発症後に長期間経過した場合や、免疫が低下した方など、まれに2回以上発症する方もおられます。」
A4:「帯状疱疹は皮膚に生じる水疱や紅斑と神経痛以外に、ウイルスの影響で下記のような合併症を生じることがあります。
・眼合併症:角膜炎、結膜炎、ぶどう膜炎、眼瞼下垂など
・ハント症候群:顔面神経麻痺、耳鳴り、めまい、難聴など
・中枢神経系合併症:無菌性髄膜炎、脳炎、脊髄炎など
・末梢運動神経障害:運動麻痺、筋萎縮、膀胱・直腸障害など
・播種性帯状疱疹:肺炎、肝炎、脳炎など 」
A5:「当院では2種類のワクチンを常備しており、基本的には直接受診していただいてもワクチン接種が可能です。ただし、同日にワクチン接種を希望される患者さんがいらっしゃる場合は、ワクチンの在庫がない場合がございます。どちらのワクチンを接種希望か決めていらっしゃる場合は、できれば事前にお電話でご予約をお願いします。
帯状疱疹の予防接種には接種費用の助成制度がありますので、まずは各自治体、保健センターに助成についてお問い合わせください。」
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